今朝の長野のローカル誌にこんな記事がありました。
20250215_信毎
幸い、ペレットストーブは薪ストーブに比べて匂いや煙の問題が少ないと思いますが、薪ストーブの臭いの理由はいくつかあります。

その第一は燃料中の水分です。

ペレットは工業的に生産された規格品なので、水分は常に10%前後です。対する薪はカラカラに乾いたとして、気乾含水率が15%ですから、乾量基準だとするといわゆる水分(湿量基準の含水率)に直すと13%ですので、最も乾いているとしてその程度です。

いわんや、伐ったばかりの原木だと、夏場のスギなどでは水分が60%を超えていますし、元々水分の低いカラマツでも、夏場で50%、冬場で40%程度ですから、割ってから乾燥させないと、とてもじゃないですが燃やせられません。無理して燃やすと紫煙が出て、タール分が炭焼きのような刺激臭となり、付近を漂います。また、このタール分が煙突内に溜まることで、煙道火災を引き起こす原因ともなり、非常に危険です。

第二は燃やし方です。

ペレットストーブは家電ですから、燃焼に必要な1次/2次空気を電気的に制御しており、排ガス中のCO値が低く、排気温度も低いです(一部の薪ストーブは排ガスファンを備えていますが)。

しかし、薪ストーブは愛好家が薪をくべて空気量を調整しているので、多くの場合、燃料過多による空気量不足で不完全燃焼を起こしています。実は、この不完全燃焼状態が、薪ストーブの炎にゆらめきを作り出し、愛される理由なのですが、大気環境的にはよろしくありません。

あるいは、朝起きてきた時にまだ燠(オキ)が残っているよう、寝る前に薪をストーブに詰め込めるだけ詰め込んで空気量を絞って、炭化一歩手前くらいの状態で就寝される方も多いと思いますが、当然のことながら、バッチリ不完全燃焼になるので、臭いが出ます(夜中だから紫煙や黒煙は見えないけれど)。

第三はメンテナンスでしょう。

煙突が閉塞したような状態であれば、燃焼に必要な空気が得られず、不完全燃焼になります。

第四は煙突の施工方法。

薪ストーブは排気ファンがないことから煙突も燃焼装置の一部なので、煙突の高さが低すぎたり、横引きが長すぎたり、あるいは逆にドラフトが強すぎたりすると理想的な燃焼状態が得られません。ドラフトレギュレータすらないような煙突をよく目にしますが、強風の時は燃費が恐ろしく悪くなっていることでしょう。

あとは、これはペレットストーブでも同様ですが、煙突の設置場所や風向きです。朝と夕方では風向きも違いますし、お隣のベランダの横に煙突が出ていたら、いくらペレットストーブでも臭いの問題が起こると思います。

薪を乾かす事、適量を入れる事、燃焼空気を適切に調整する事、正しい煙突を使う事、煙突は周囲の状況をみて適切な場所に立てる事、煙突掃除などのメンテナンスを必ず年1回実施する事で、多くの問題を回避できます。と同時に、燃費も良くなります。

最後は隣人との人間関係でしょう

嫌いな隣人が庭でBBQをやっていたらそれだけでもクレームらしいので。

「薪ストーブいいですねぇ」と隣人から褒めてもらって、皆さんが薪ストーブやペレットストーブの愛好家になると良いですよね。そして、正しい使い方を共有してもらって。結果、CO2も削減できますし、国産のエネルギーだし。

記事で驚いたのは、長野県が過程で薪ストーブを最も利用している県だということ。利用率は6.6%で岩手の2倍とあります。私は北海道がてっきり一番かと思っていましたが、上位10位にも入っていないのはナゼ?

あと、誰か、ペレットストーブの普及率も調べてください。