年度末はいつも時が経つのが早く、例年1月から4月までは過密なスケジュールと会議、会議、会議、報告、報告、報告、納品、納品、納品。

昨夜のメールニュースにも書きましたが、卒業や入学、就職、転勤、それに伴う引っ越しといったイベントまで入ってくるので、もうメチャクチャです。

4月は4月で3月末までに完了した業務のダメ工事で忙しく、5月上旬はGWの民族大移動。その後、8月のお盆明け頃から始まる各種の入札ラッシュまでがちょっとした息抜きという感じでしょうか。そういった意味で、バカンスを取るならは6月が良いですね。

近年は7月中旬~9月末までは暑すぎて働けないから、この間をどう乗り切るかが1年の労働生産性を考える上で大切になっています。

気候変動が直接的に人類の(経済)活動に悪影響を与えている証左だと思います。

さて、今回のブログのテーマはエネルギー基本計画です。

2/18に閣議決定されました。
その内容は資源エネルギー庁の「エネルギー基本計画について」に掲載されています。

総論は「再生可能エネルギーか原子力かといった二項対立的な議論ではなく、脱炭素電源を最大限活用すべき。」だそうです。

NGOや環境問題に関心を持つメディアはこぞって反対の意見を述べており、その一番の批判は明確な原発回帰に対するもの、二番目の点は電力消費の増加見通しに対するもの、三番四番の批判もありますが、多くの意見を集約してわかりやすく書いているのはFoEの声明ですかね。

他のメディアも書いていますが「AIが普及してデータセンターが増加し、電力消費が増えるから安定電源である原発が必要」というロジックは本当なのか。最終エネルギー消費は減る(人口も減る)のに電力需要は増える?だから原発が必要?

原発が全停止しても、日本はブラックアウトにならなかったじゃないか、とも思います。

ま、その辺の批判は従来通りだとしても、いただけないのは「原発が安全保障上の脅威である」ことが現実となっている点。

具体的には東海原発がミサイルの攻撃対象に入っているとか。
首都圏に近いからですね。
いわゆるダーティー・ボム。
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いずれにせよ、原発は日本海側に沢山ありますから、偏西風が吹く冬季にロシアだか北朝鮮だか、その他いろいろありますが、それらの国に狙われたら、どうするんだろうと思いますね。

昨夜は、ウクライナのゼレンスキーさんがアメリカのトランプさんヴァンスさんと会って喧嘩別れしたみたいですが、米国に馬鹿にされてもへつらう我が国と違って、やりますね。単なる若気の至りではないと思います。

見習うべきは態度だけでなく、「日本はアメリカが守ってくれる」という神話も、「原発は絶対に事故を起こさない」神話と同じくらい怪しいということに気付くべきです。

ミサイルをちょこっと買って、対米貿易赤字を減らしてゴマをすったところで、ウクライナが連日ロシアから受けているミサイルやドローンの攻撃数は単月で2~4千発とかそのレベルですから、トマホーク400発なんて昔の武士の刀くらいの意味しかありません。

刀を抜けもしない、抜いてもまともに振り回せないくせに「抜かすなよ~」などとぬかす

実効性を考えるならば、日本海側の原発を段階的に縮小するのが、安全保障上、大切だと思いますね。

私が注目したのは、メディアでは取り上げられていないエネルギー基本計画におけるバイオマス発電に関する記述。

⑥ バイオマス発電 
(ア)基本的考え方 
 バイオマス発電は、災害時のレジリエンス向上や地域産業の活性化を通じた経済・ 雇用への波及効果が大きいなど、地域分散型、地産地消型のエネルギー源として多様 な価値を有するエネルギー源である。
 一方で、発電コストの大半を収集・運搬等の燃料費が占める構造にあることに加え、 昨今では燃料需給のひっ迫も見られ、事業の安定継続が課題である。このため、地域 の農林業等と連携してコスト低減や燃料安定調達等を進める。 

(イ)今後の課題と対応 
 国産木質バイオマス燃料の供給拡大に向け、関係省庁が連携し、林地残材等の更な る利用に向けた体制構築、各地域に適した早生樹や広葉樹等の育林手法等の実証、適 正な再造林等を推進する。また、環境、社会・労働、ガバナンス、食料との競合、ラ イフサイクル温室効果ガスの排出量等の観点から持続可能性が確保されたバイオマ ス燃料の利用を求めていく。 
 さらに、地域の農林業等と連携し、エネルギー変換効率の高い熱利用・熱電併給の 地域内利用を推進するとともに、農山漁村再生可能エネルギー法23等を通じたエネル ギーの地産地消を積極的に推進し、農林漁業の健全な発展と調和を図りつつ、家畜排 せつ物、下水汚泥、食品廃棄物等の有効利用を進める。 
 大規模なバイオマス発電については、安定的かつ持続可能な燃料調達の確保やコス ト構造を踏まえた将来的な自立化の可能性が課題となっている中で、FIT・FIP 制度による支援の在り方や、調達期間及び交付期間が終了した後のバイオマス発電事 業の継続の確保について検討を進める。
良いことが書いてあるではないですか。

私は、バイオマス発電への批判は、大きく3つだと考えています。

一つは燃料が海外から輸入されたペレットやPKSなどが使われていて石炭や石油と同じ輸入燃料じゃないか(燃料購入に必要な資金が海外に流出するし、エネルギー安全保障にも寄与しない)というもの。

二つめは、FITにおける間伐材からの電力買取価格が異常に高いので、こぞってバイオマス発電が建てられた結果、成長量を上回る森林伐採が北海道や九州で横行し、持続可能性が担保できてないじゃないか(CO2の削減すら危うい)というもの。

三つめは、日本のバイオマス発電(専門的にはCondensing Power Plant:熱利用を伴わない復水のみによる発電)は熱を使っていないから、エネルギー利用効率が3割程度と低くて、無駄が多すぎる(7割のエネルギーを熱として捨ててるじゃないか=熱交換で海水や空気を暖めて温暖化をもろに推進してるじゃないか)というもの。

いずれも、ごもっともな指摘です。

例えば、フランスのEUROBSERV’ERが2024年12月に発行した"Solid biofuels barometer 2024"によると、EUでバイオマスによる総発電量が最も多い国はフィンランドとスウェーデンですが、そのどちらにも日本型のバイオマス発電所(Condensing Power Plant)は存在せず、全てがCHP(Combined Heat & Power:熱電併給)なのです。

この両国では、総合エネルギー効率の観点から、効率の低い日本型のバイオマス発電は法的に制約があり、経済的にも成立できず、熱電併給のみだからです。
EurObservER

現在のFIT法令は欠陥が多いと言われますが、今回の閣議決定で、エネルギー基本計画にバイオマスCHPの推進が明記されましたので、ポストFITは「CHPの義務化」を条件にすることが不可欠です。

そうなると、大規模な発電所は熱の消費の点から成立しないので、小規模分散型という、バイオマスにとって最も理想的な展開が可能になると思います。

バイオマスならば、ミサイルで攻撃されてもダーティー・ボムにはならないですし、そもそも攻撃すらされないでしょう。

そして政府には、単なる「二項対立」じゃないんだよ、と言いたい。
トランプの思考回路じゃないんだから。